一級・二級建築士試験に合格するための効率的な勉強法を徹底解説。学科・製図の対策から、独学・通信・通学の比較、働きながら学ぶコツまで網羅しています。

製図試験の概要と採点基準

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【製図試験】エスキス上達法と作図スピードを上げるコツ


設計製図試験は、学科とはまったく別の能力を問う試験です。結論として、製図の勉強法の要は「エスキスの型を持つこと」と「第三者に見てもらうこと」の二つに集約されます。


一級は課題が7月下旬に発表され、10月の試験まで約3か月。作図時間は6時間30分(二級は5時間)で、この時間内に課題文の条件を満たすプランを立て、図面を仕上げ、記述まで完成させなければなりません。時間内に完成しない答案は、内容以前に評価の土俵に乗りません。


エスキスの標準的な手順


エスキスは、課題文を読み解いて建物の配置や空間構成を計画する下書き作業です。毎回ゼロから考えるのではなく、決まった手順をなぞる形に落とし込むと、時間のブレが小さくなります。


  1. 課題文の読み取り(要求室・面積・階数・法規制・敷地条件に印をつける)
  2. 条件の整理(絶対条件と調整可能な条件を分ける)
  3. 敷地のゾーニング(アプローチ、動線、日照・眺望などの優先度を決める)
  4. グリッドとスパン割の決定(構造計画と整合させる)
  5. 各階のプランニング(要求室を配置し、面積を合わせる)
  6. 見直し(要求室の欠落、法的なNG、動線の破綻をチェック)
このうち最も差がつくのは1と2です。条件の読み落としは一発で不合格になり得るため、チェックリストを自作して毎回同じ順に確認する運用を推奨します。

6時間30分の時間配分モデル(一級)


工程目安時間目的
課題文の読解・条件整理30〜45分要求条件の取りこぼしを防ぐ
エスキス1時間30分〜2時間プランを確定させ、以降は迷わない
記述(計画の要点等)45分〜1時間図面と矛盾しない説明を書く
作図2時間30分〜3時間完成させることを最優先
見直し15〜30分記入漏れ・寸法・室名の確認
この配分は個人差が大きいため、まずは自分の実測値を取り、どの工程が膨らんでいるかを把握することが先決です。多くの受験者はエスキスが伸びて作図が圧迫されるため、「エスキスは2時間で必ず切り上げる」といった強制ルールを設けると改善しやすくなります。

作図スピードを上げる具体的な訓練


作図は反復で確実に速くなる領域です。ただし漫然と描くのではなく、部位ごとにタイムを計測して短縮点を探すのが効率的です。


  • 通し練習だけでなく、「柱・壁だけ」「階段だけ」など部位別の反復練習を入れる
  • 描く順番を固定し、迷う時間をゼロにする
  • 定規・シャープペンシル・消しゴムなど道具を統一し、持ち替えの動作を減らす
  • 文字(室名・寸法)は最後にまとめて書くなど、作業をブロック化する
  • 週1回は本番と同じ時間・同じ道具で通し練習を行う

製図における「独学の限界」をどう補うか


製図試験は、自分の答案が合格水準に達しているかを自分では判断できないという構造的な難しさがあります。プランの良し悪し、条件の解釈、図面表現の適否は、いずれも客観的な評価が必要です。実際、完全独学での製図合格は極めて難しく、合格者の多くが何らかの学校や添削サービスを利用していると指摘されています。


費用面で通学が難しい場合でも、添削だけを受けられるサービスや、短期の製図対策コースを部分的に利用する方法があります。少なくとも、本番までに第三者の目で複数回チェックを受ける機会を確保してください。