今回は管理人がある悪徳企業と売掛の回収で戦った
完全実録の売掛金回収記録④です。
このページに書いてある手順をきちんと守れば、
売掛金回収は必ずできます。弁護士も必要ありません。
ほとんどお金をかけずに自力で売掛金の回収へと結びつける方法です。
ただし、ここで書いているのは「お金があるのに払おうとしない悪徳企業」から
いかにして費用をかけずに売掛を回収するかのテクニックであり、
実際にお金がなくて払えない人から強引に取り立てる方法ではありませんので、
予めご了承ください。そのような方法を知りたい方は
他ののホームページで探してください。
売り掛け回収全体の流れは下のリンクでご覧下さい。
(完全実録)売掛金の回収 「カネ返せー!①」での手順
「支払い督促」の申し立て実例です。
支払い督促とは、
簡易裁判所に申立てをすれば証拠の提出がなくても、申立書の審査だけで、
書記官が申立てどおりの支払を命ずる支払督促を
出してくれる制度です。
これは効果絶大で、よほどのつわものでない限り、
支払い督促(支払命令)に異議を申し立てて
通常裁判に持ち込むような相手はまず居ません。
では実際の支払い督促の申し立て方法を順に説明します。
●申し立てをする場所は各地の簡易裁判所で、
売り掛け先(債務者)の所在地を管轄する裁判所です。
①まず裁判所に提出する書類の書式を入手します。
入手先は裁判所のホームページからダウンロードできます。
この用紙は3枚1組となっており、
書き方の例もダウンローでできるようになっていますので
上のリンクからダウンロードしてください。
②1枚目の用紙「支払い督促申立書」に必要事項を記入していきます。
②-1.申し立て手続き費用の欄は②-2以降の合計額です。
②-2.申し立て手数料(印紙代)は回収する売り掛けの金額によります。
印紙代早見表が裁判所にありますから、リンク先で調べてください。
ちなみに管理人の場合は100万円以下の取立てなので5,000円です。
②-3.支払い督促正本送達費用(郵便切手)
管理人が利用した裁判所は東京簡易裁判所なので、
この金額は1,080円です。
②-4.支払い督促発布通知費用は120円です。。
②-5.申立書作成及び提出費用は800円です。
②-6.資格証明手数料は当事者が法人である場合法人登記の
「現在事項証明書」を添付する必要があり、その取得費用です。
登記簿謄本取得費用は所在地の法務局で1通1,000円で取得できます。
この場合「法務局まで出向かなくてはいけないのか?」と
面倒に考える必要はありません。
登記簿謄本はNETで送ってもらえます。
「登記簿取得NET」で申し込めばすぐに送ってくれます。
気になる費用もかなりリーズナブルで、管理人の場合は
登記簿代を含めてもわずか3,047円+振込み手数料210円で済みました。
自分と相手双方が法人である場合は登記簿が2通ですので、
プラス1,000円が必要です。
結局②-6に記入する金額は登記簿代本体の価格+160円ですので、
管理人の場合は1,160円です。
前述どおり双方が法人の場合は2,160円となります。
※上記各金額は②-2以外裁判所により違うことがありますので、
裁判所の管轄一覧表で管轄を調べ、次に各裁判所の電話番号を調べます。
各裁判所のページを開いたら「裁判手続きを利用する方へ」から、
「窓口案内」を開き、「支払督促書記官室」の電話を探してください。
そして直接電話で金額を聞いてください。
下は管理人が実際に東京簡易裁判所に提出した
支払い督促申立書の実物です。(クリックで拡大できます)
③2枚目の用紙は「当事者目録」です。
③-1.債権者の欄はあなたの住所、氏名を記入します。
必ず1枚目に書いたものと同じ住所にします。
③-2.債務者の欄は法人である場合登記簿の住所と同じですが、
現住所が登記簿と違う場合は、現住所にします。
※この用紙は住所関係だけですので記入はかんたんです。
下の画像は管理人が実際に東京簡易裁判所に提出した
当事者目録の実物です。(クリックで拡大できます)
④「請求の趣旨及び原因」を記入します。
(ア)請求の趣旨欄で
(ア)-1.金額欄は請求すべき金額
(ア)-2.遅延損害金は請求すべき金額の支払い期日が決まっている場合、
その期日の翌日から完済の日まで売買代金の場合は6%(商法の法定利息)
知り合い等に貸したお金を踏み倒されている場合は5%(民法の法定利息)を
請求する事が出来ます。
(ア)-3.申し立て手続き費用は、1枚目の用紙に書いた、
「申し立て手続き費用」の欄と同じ金額です。
(イ)請求の原因欄は
(イ)-1.契約の成立した日付
(イ)-2.契約の内容
(ウ)代金とすでに支払いを受けた金額、残額の一覧
(エ)追記すべき事があればその内容
となっています。
この用紙はそれぞれの事件において書き方が違い、
裁判所にも書き方の例が用意されているので参考にしてください。
また、裁判所の支払督促書記官の方も親切に教えてくれますので、
是非相談してみてください。(連絡先は前述)
下の画像は管理人が実際に東京簡易裁判所に提出した
請求の趣旨及び原因の実物です。(クリックで拡大できます)
以上で「支払い督促申立書」が出来あがりました。
3枚を一まとめにし、左側をホチキスで留めます。
ページ間に契印(捨印と同じもの使用)を押し完了です。
⑤裁判所への提出
提出する裁判所は前述どおり
相手先の住所地を管轄する簡易裁判所です。
裁判所の管轄一覧表で管轄を調べてください
⑤-1.同封する物は「支払い督促申立書」1通
⑤-2.「②-2」で調べた金額の印紙を貼ります。(消印しない)
⑤-3.「②-3」で調べた金額の切手
⑤-4.資格証明が必要な場合は「現在事項証明書」
⑤-5.送達結果連絡用のハガキ1枚
⑤-6.「当事者目録」と「請求の趣旨及び原因」のコピーを
債務者数+1部(自分と相手だけなら2部ということ)
⑤-7.自分用と相手先用の住所を記入したA4が折らずに
入るサイズの封筒(通常は角2が2枚ですが、債務者が複数の場合は
自分+債務者の数だけ必要)
以上を裁判所へ郵送して後は待ちます。
暫くすると、相手先には「支払い督促正本」が
自分には「支払い督促発布通知」というものが届きます。
ここまでくれば、大概の売り掛けは確実に回収できます。
もちろん最初に断りましたように、「支払う気はあってもお金がない」
という相手からは取れませんが、今回の管理人のケースのように
お金があるくせに難癖を付けて踏み倒そうとする相手には
絶大な効果があります。
今回管理人のところに相手から「こんなもの送ってきやがって!」
という電話が入りましたが、
「あんた無視したら訴えるよという内容証明を無視したろうが。
法的証拠能力のある文章で支払わないと言ったんだから
誰が見たって踏み倒しだぜ。裁判でも何でもしてみろよ!」
と言ってやりましたところ、即日全額振り込んできました。
いくら悪徳企業でも、
裁判で勝てないことぐらいの理解はできたようです。
さて、最後になりましたが
裁判所は決して敷居の高いところではありません。
国民のために悪と戦ってくれているのです。
また、本格的な裁判をするほどでない事件については、
裁判官ではなく書記官の人がすぐに対応してくれますので、
「裁判費用がかかったらどうしよう」とか
「弁護士に知り合いなんか居ない」などと悩む必要はありません。
決して泣き寝入りだけはしないでください。
売り掛けは必ず回収できます。
いやもう何が困るといえば、売掛金の回収ができなければ自己資金ショートの可能性もあるわけですから、
そんなことにならないためにも、個人事業主でも気軽に利用できるローン会社はありがたわけでありまして、
そこはやはり変な所じゃなくて、ちゃんと対応してくれるローン会社さんがあれば心強い!!
▼ということで宣伝です!!まあ参考程度にでものぞいてみてください▼